アーカイブ | 3月, 2013

デイビットキムインタビュー 所感。 その2

19 3月

前々回に紹介したインタビューの中に、現状のバランスを語る上で外してはならないはずのユニットが外されていたことをに気づいた読者は多いと思う。
それは、Medivacである。

MedivacはWoLの時と比べて強化されており、それがバランスに悪影響を与えていると唱える人が非常に多いユニットである。
なぜ、そのMedivacがインタビューで語られていなかったのだろうか。
Blizzardは更に前のインタビューでMedivacはWoL初期の頃のようにもっとドロップを活用してほしく、そのために強化をしたと語っていた。
そのため私は、Medivacの仕様変更は可能な限り後回しにしたいと考えているのではないかと考えていた。

そんなところにBlizzardがバランスについてのレポートを公開しているので、興味のある人は読んでみてほしい。
http://us.battle.net/sc2/en/blog/8896362/Situation_Report_Heart_of_the_Swarm_Balance-3_4_2013#c-8087758956
http://us.battle.net/sc2/en/forum/topic/8197652564?page=1

今回も大雑把にまとめると、
・Medivacが強すぎるのは認識している。
・PvZにおいてairがzergに強い。
・PvZにおいてPのair編成に対する根本的な解決はプロプレイヤーでもかなりの確率で出来ていないと考えている。
・攻めるプレイに比べて守るプレイは成熟するのに時間がかかる。
・そのために大幅にバランスが崩れていなければ様子を見るべきである。(つまり今はその様子を見るタイミングだと思われる。)

このインタビューを読んで感じ取れたことは、Blizzardはバランス調整に対するノウハウをWoL時代に相当に溜め込んで、その結果がしっかりと現れていると感じた。
少なくとも、今までの大会や配信で見れるGM~プロプレイヤー同士のゲームに関する問題点を正確に把握しており、当てるパッチの内容もスマートにその問題を解決出来ていると思う。
実際にHotS発売初期の今のバランスは、WoL発売初期と比べると圧倒的に良いと言える。
もちろん、完璧ではないためパッチは必要だろうが、バランスが大きく崩れているわけではないので、パッチを当てずに様子を見るというのはとても良い判断だと思う。
例えば、先日行われたMLGではZergのLifeがTerranのFlashを4-2で下しているし、PvZでZergはProttosにユニットを溜めさせないように立ちまわるという戦い方で、勝ちをもぎ取る光景をよく見かける。

結論を出すと、現状ではバランスの悪さは存在する。
しかし、これからのプレイヤーの研究でバランスの悪さを克服出来る可能性を秘めている。(もちろん逆の可能性もある。)
大事なことはそれをBlizzardが正しく認識していることである。
恐らくBlizzardはこれは克服できないバランスの悪さであると確信出来ればすぐにでもパッチを当てる用意をしてあるだろう。
つまり、今すぐにバランスが壊れていると結論付けるのは早計であり、答えを出すのは洗練されたオーダーが続々と公開されるであろうGSLを見てからでも遅くはないのではないだろうか。

デイビットキムインタビュー 所感。

17 3月

本文に入る前に前回端折っていた、Ultraliskについて書いておく。

Ultralisks
UltraliskはTerranのMech編成に対してうまく機能していないため、BuffもしくはなんらかのAbilityを与える必要があった。
Chargeはbugとデイビットキム曰く、Blinkに似ているため削除された。

今回のインタビューは自分の持っていたバランスへの感想とほとんど同じだと感じた。
MineとVoidが少し強いと感じるのには同意するし、Oracleが少し弱いというのにも同意する。
Hellbatが今の時点では使い道もあり、強すぎるわけじゃないというのにも同意する。

MineとVoidはゲームを壊してしまうほど強いとは感じない。
では、何が問題なのかというと、この2つのユニットはZergのミスに対して厳格なのである。

Mineは画面を少し見ていないだけで、大量のWlingをロストさせる可能性を秘めている。
これはZergのわずかなミスで大きなリターンを得られるということであり、コストパフォーマンスが非常に良い、その上ギャンブル性を持っている。
ギャンブル性の高い要素はSC2には相応しくない。
またそういった要素により、MineをMapにばら撒く戦略が有効で、それがZergに大きな操作負担と行動の制限を要求している。

Voidはそれ単体では大きなリターンを得ることは出来ないが、Zergが僅かにでも不利になってしまうと、Void/HT(colo)で比較的簡単にZergを詰ますことできる。
これはWoLのPvZでZergがBrood/infeのデスボールを完成させるとProtoss詰んでしまう状況に似ている。
HotSで立場が完全に入れ替わってしまった。

Oracleは高いハラス能力やLightに対する大きな戦闘能力を持っているが、対策されると途端にまったく能力を発揮できなくなってしまう。
Tempestを作れるようになると視界を確保するAbilityが活かせるようになるのだが、作ってしまってハラスが出来なかった場合Tempestを作るまでOracleを作った資源がほとんどそのまま無駄になるのだ。
そして、そのピーキーな性能ゆえに、対策をされなかった場合大きな戦果を上げることが出来る、そのため正しい対処が出来ない初~中級者にとってOracleが大きな負担になってしまう。
そのせいでシンプルにBuffが出来ないのがOracleの悩みであると思われる。

その2へ続きます。

デイビットキムインタビュー、次期バランスパッチを考える。

15 3月

TLのForumにデイビットキムへのインタビューが載っていました。

http://www.teamliquid.net/forum/viewmessage.php?topic_id=402929

デイビットキムに聞くことと言えばもちろんスタクラのバランスについてになるでしょう。
大まかな内容をざっくりと機械翻訳を通してまとめてみました。

Widow Mines
The next nerf
開発チームはWidowMineが強すぎることに同意します。
しかし、まだプレイヤーはMineに対する効果的な対応を学んでいないように思える。
NerfするならばZerglingの集団、ミネラルラインのワーカーに対する使用を制限するために、攻撃時の範囲ダメージの範囲を小さくするだろう。

Orcales
GMvsブロンズのジレンマ
統計情報によると、ハイレベルにおいて、Oracleはわずかにバフを受けるに値するユニットである。
ハイレベルではOracleを使用してリターンを得ることは困難である。
しかし、OracleをバフするとOracleを使ったチーズを防御する方法を知らない、ローレベルのプレイヤーの怒りをかってしまう。

Void Ray
開発チームがVoid Rayが少し強すぎることを認識しています。
PVPではVoid Rayを使ったオーダーが全てのコロッサスを使うオーダーに対して有利である。
PVZではVoid Rayを使った編成がザーグにとって非常に困難です。
VR/HTのミックスはコラプターのひき肉を簡単に作る。
しかし、開発チームは修正を加える前に、様子を見ます。

Hellbat
すべてはOKです、ありがとうございました
開発チームは最後のパッチのNerfに対して確信は持てていませんでした。
早期のHellbatドロップが強いということで開発チームは合意しました。
しかし、Hellbat+Bioball編成を弱体化したくないため、Hellbatに対するヒールを維持しました。
最後にはバランスが取れたようです。

Ultralisks
The return of the charge?