その1ではLeenock styleのビルドオーダーを紹介しました。
しかし、そのビルドオーダーは相手も拡張へ行った場合のものです。
その2からは、紹介したビルドオーダーを軸とし、柔軟に相手のオーダーに対応していく方法を紹介したいと思います。
というわけで、今回はこちらのリプレイを元に記事を書いていきます。
http://starcraft2.jpcommunity.com/sc2/modules/xhnewbb/rep_dl.php?g=2712
まず最初のDrone偵察です。
中に入れずガスの有無を確認出来なかったもののdepotが二つ建っていたので、2raxの可能性は低いということを確認出来ました。
次に最初に生産したlingによる偵察です。(5:15)
最初のDroneでガスをクリックし、残量をチェック出来ていればこのタイミングで入り口を偵察する必要はありません。今回はそれが出来なかったので入り口を見に行きました。
このタイミングでヘリオンが生産中で、Marineが「2匹」ということが確認出来ました。
これはHelionFEの時と同じオーダーなので、次の偵察までHelionFEと同じようにオーダーを進めれば問題ないでしょう。
*このタイミングでMarineが2体居て、Helionを生産中ではなくReactorを作っている状態ならばMMA1-1-1HelionMarineDropを警戒しなければなりません。
これは非常に早いタイミングでドロップが来るため、これを見た段階でlingを作る、もしくは1stにspineを建てる等の対策を講じる必要があります。
http://wiki.teamliquid.net/starcraft2/Double_Reactor_Marine-Hellion_Push_(vs._Zerg)
そして2回目のling偵察です(6:40)
ZvTにおける偵察のタイミング。で書いたようにZvTではこの6:30-7:00の間の偵察が最も重要です。
この偵察ではMarauder1(RaxにTech-Labが付いている)に5-6体目のHelionを追加しているところが見えました。(FacにReactorが付きっぱなし)
まずはこの情報から2ndに行ってるかどうか、考えてみましょう。
Tが2ndに行っているかどうかは以下の3つから推測することができます。
1.2個目のCCが見えた。(確定で2nd)
2.6:30-7:00の間に生産施設を追加している。(特に複数追加しているならほぼ確定で2nd)
3.2gas掘っていれば強烈な1basepushの後の2ndになる。(1gasだと2ndの可能性は高くなるが、1gasの1basepushも存在する)
今回の偵察ではどうでしょうか。
実はこの偵察では上記の3つ、全て確認することができず、1baseなのか2ndなのか分かりませんでした。
分からないため、この直後にOLを偵察に向かわせています。
しかし、OLの偵察には時間がかかります。2ndに向かった確証を得られないため、この時点で1basePushだった場合の対応を死なないためにした方が良いと判断しました。
では、どんなPushが来る可能性が高いのかを考えます。
まず、分かっていることはFac-Rを回していること、そしてRax-TがありMarauderが1体出ていることです。
Fac-Rを回していて既に6体も出ていることから相手の主力ユニットの一つはHelionであることは間違いありません。
そして、Rax-TからMarauderが出ているため、HelionMarauderの可能性が高そうです。ですが、Marauderは1体のみなのでStarportにTech-Labを付け替えてHelionBansheeかもしれません。
他の選択肢、ここからMedivacによるHelion輸送やdouble-reactor-helionはTech-Labを作っていた時間が丸々無駄になってしまうので可能性はかなり低いと考えられます。
つまり、Helionを主力にMarauder、ついでBansheeがやってくる可能性が高いことがわかります。
1baseならばHelionを主力にMarauderもしくはBansheeがやってくる可能性が高いことがわかりました。
2ndへ向かっていても、既に6体、そして8体目を作ろうとしているHelionでハラスしてくることは明確です。
更に少し待てばOLで相手のオーダーを確認できる状況です。
これらを元にどう対応すべきなのか考えます。
大事なポイントはどのオーダーに向かってもHelionが地続きでやってくるだろうということです。
この場合Helionのカウンターとして有効なのはRoachもしくはSpineです。
早期にRoachへ行くオーダーならばRoachを作るのもありかもしれません。
しかし、leenock styleでは早期にroachへ行くオーダーではないためHelion対策にSpineを1-3本追加し、OLの偵察が向かっているため、その偵察結果を待つのがベストだったように思えます。
また、この時建てたSpineはLairに行った後もMM相手にはDropへの時間稼ぎ、Mechに対しては主に3rd 4thへのHelionハラス対策として引き続き使えるので勿体無いと感じる必要はありません。
それよりも相手が既にHelionを作っているのだから、こちらもそれに合わせてSpineを追加しなければ、と考えたほうが良いでしょう。
最後に実際のリプレイはどうだったかと言うと、6:40の偵察でほぼHelionMarauderだと判断し、MacroHatを建てる資源でspine追加、ling生産。
Armor1upする資源でLair進化と、悪く言えばOLの偵察を待たずに過剰防衛、良く言えば全力でHelionMarauder対策をしました。
結果、楽々ディフェンスに成功し、被害をほとんど出さずにmutaに繋げ、圧勝することができました。