アーカイブ | 1月, 2012

vsT No gas opening. Leenock style その2

26 1月

その1ではLeenock styleのビルドオーダーを紹介しました。
しかし、そのビルドオーダーは相手も拡張へ行った場合のものです。
その2からは、紹介したビルドオーダーを軸とし、柔軟に相手のオーダーに対応していく方法を紹介したいと思います。

というわけで、今回はこちらのリプレイを元に記事を書いていきます。
http://starcraft2.jpcommunity.com/sc2/modules/xhnewbb/rep_dl.php?g=2712


まず最初のDrone偵察です。
中に入れずガスの有無を確認出来なかったもののdepotが二つ建っていたので、2raxの可能性は低いということを確認出来ました。

次に最初に生産したlingによる偵察です。(5:15)


最初のDroneでガスをクリックし、残量をチェック出来ていればこのタイミングで入り口を偵察する必要はありません。今回はそれが出来なかったので入り口を見に行きました。
このタイミングでヘリオンが生産中で、Marineが「2匹」ということが確認出来ました。
これはHelionFEの時と同じオーダーなので、次の偵察までHelionFEと同じようにオーダーを進めれば問題ないでしょう。
*このタイミングでMarineが2体居て、Helionを生産中ではなくReactorを作っている状態ならばMMA1-1-1HelionMarineDropを警戒しなければなりません。
これは非常に早いタイミングでドロップが来るため、これを見た段階でlingを作る、もしくは1stにspineを建てる等の対策を講じる必要があります。
http://wiki.teamliquid.net/starcraft2/Double_Reactor_Marine-Hellion_Push_(vs._Zerg)

そして2回目のling偵察です(6:40)

ZvTにおける偵察のタイミング。で書いたようにZvTではこの6:30-7:00の間の偵察が最も重要です。
この偵察ではMarauder1(RaxにTech-Labが付いている)に5-6体目のHelionを追加しているところが見えました。(FacにReactorが付きっぱなし)
まずはこの情報から2ndに行ってるかどうか、考えてみましょう。
Tが2ndに行っているかどうかは以下の3つから推測することができます。

1.2個目のCCが見えた。(確定で2nd)
2.6:30-7:00の間に生産施設を追加している。(特に複数追加しているならほぼ確定で2nd)
3.2gas掘っていれば強烈な1basepushの後の2ndになる。(1gasだと2ndの可能性は高くなるが、1gasの1basepushも存在する)

今回の偵察ではどうでしょうか。
実はこの偵察では上記の3つ、全て確認することができず、1baseなのか2ndなのか分かりませんでした。
分からないため、この直後にOLを偵察に向かわせています。

しかし、OLの偵察には時間がかかります。2ndに向かった確証を得られないため、この時点で1basePushだった場合の対応を死なないためにした方が良いと判断しました。
では、どんなPushが来る可能性が高いのかを考えます。
まず、分かっていることはFac-Rを回していること、そしてRax-TがありMarauderが1体出ていることです。
Fac-Rを回していて既に6体も出ていることから相手の主力ユニットの一つはHelionであることは間違いありません。
そして、Rax-TからMarauderが出ているため、HelionMarauderの可能性が高そうです。ですが、Marauderは1体のみなのでStarportにTech-Labを付け替えてHelionBansheeかもしれません。
他の選択肢、ここからMedivacによるHelion輸送やdouble-reactor-helionはTech-Labを作っていた時間が丸々無駄になってしまうので可能性はかなり低いと考えられます。
つまり、Helionを主力にMarauder、ついでBansheeがやってくる可能性が高いことがわかります。

1baseならばHelionを主力にMarauderもしくはBansheeがやってくる可能性が高いことがわかりました。
2ndへ向かっていても、既に6体、そして8体目を作ろうとしているHelionでハラスしてくることは明確です。
更に少し待てばOLで相手のオーダーを確認できる状況です。
これらを元にどう対応すべきなのか考えます。
大事なポイントはどのオーダーに向かってもHelionが地続きでやってくるだろうということです。
この場合Helionのカウンターとして有効なのはRoachもしくはSpineです。
早期にRoachへ行くオーダーならばRoachを作るのもありかもしれません。
しかし、leenock styleでは早期にroachへ行くオーダーではないためHelion対策にSpineを1-3本追加し、OLの偵察が向かっているため、その偵察結果を待つのがベストだったように思えます。
また、この時建てたSpineはLairに行った後もMM相手にはDropへの時間稼ぎ、Mechに対しては主に3rd 4thへのHelionハラス対策として引き続き使えるので勿体無いと感じる必要はありません。
それよりも相手が既にHelionを作っているのだから、こちらもそれに合わせてSpineを追加しなければ、と考えたほうが良いでしょう。


最後に実際のリプレイはどうだったかと言うと、6:40の偵察でほぼHelionMarauderだと判断し、MacroHatを建てる資源でspine追加、ling生産。
Armor1upする資源でLair進化と、悪く言えばOLの偵察を待たずに過剰防衛、良く言えば全力でHelionMarauder対策をしました。
結果、楽々ディフェンスに成功し、被害をほとんど出さずにmutaに繋げ、圧勝することができました。

【新春座談] GSLを語る

24 1月

This is Gameの【新春座談] GSLを語るの記事でNesteaが現状のバランスについて少し語っている。

TIG:まず、イムジェドク選手の話を聞きたいと思う。最近、種族バランスどうなのか?

Nestea:バランスのパッチは、本当に必要だ。正直、私はザーグですが、ザーグは本当に良くない。小幅に上方修正されなければならない。

でなければプロトスやゴーストを下降させるかだ。

また、最近ではプロトスが本当にすごい。パッチが必要である。この点はプロトスの選手たちも認めている。

 

前回のDRGのインタビューとほぼ同じ内容だがNesteaもPvZでPが強いと感じているようだ。

 

この 【新春座談] GSLを語るでは、GSLの今後や、なぜ韓国プレイヤーが強いのか、それはプロチーム仕組みにあるといったことが語られているので、GSLや韓国プロに興味のある人は読んでみることをオススメする。

http://www.thisisgame.com/board/view.php?id=1080108&board=&category=13438&subcategory=&page=1&best=&searchmode=&search=&orderby=&token=

ZvTにおける偵察のタイミング。

22 1月

その2へ行く前にReactorHelionスタートだった場合の偵察のタイミングを考えようと思います。

HelionFEの場合
Rax2marine生産→Reactor生産
Factory生産→完了後に作ってあるReactorに接続する
2ndCCを建設(4分後半)
4Helion生産
生産後、2OC完成によるIncome増大に備えてTechの切り替え、生産施設の増築(6:30-7:00)
という流れになります。

重要なポイントは()内に書いたタイミングです。

4分後半というのは15hat15poolの場合poolが建ってすぐに作ったlingを相手のベースへ向かわせると、ほとんどのMAPで丁度この時間に到着します。
ここで入り口を見るとhelionを生産もしくは出てくるところを見ることができます。また、直接2nd候補地にCCを建設していれば2ndCCも見ることができるでしょう。

他にも最初のDrone偵察で1gas掘っているのを確認していた場合、もう片方のgasをOLで確認します。
この時間で既に2gas目の建設を行っているとミネラルを貯金できないため、2ndCCを建設できません。
そのことから強烈な1baseプッシュが来ると予想できるでしょう。

最後に6:30の偵察です。
この時間はFEならば上に書いたように、Techの切り替えと、新しい生産施設の建設を行っています。
lingで入り口を偵察した時に建設途中の生産施設を見たなら6:30にFEオーダーだと考えられます。
またOLを入れるならばこの時間に入れるのが効果的です。
なぜならば、FEかどうかを確定できる上に、FEの後、どのような編成にしてくるのか確認出来るからです。
1base2gasからのプッシュオーダーの場合は既に生産施設の建設が終わってユニットを溜めている真っ最中のはずです。

2012 GSL Season1 CodeS32 DRGインタビュー

20 1月

“最近、ザーグがとても大変だ”
その後の練習をたくさんしたが、ザーグがとても大変だ。
ベスト16にザーグがわずか3人だ。これは話にならない。ゲームには余りにも難しい。マップもそうだし、バランスもそうで、本当に死にそうだ。
Nesteaのアドバイスを求めるのにも大変だと言っていたよ。

テラン戦においては以前から特定のMAPで非常に厳しいという発言はよく見られていた。
しかし、プロトスのBuffが入り、1upZealotオーダーが流行り出した11年10月頃からプロトス戦も非常に厳しいというインタビューをよく見るようになった。

少なくとも今年の冬頃からプロザーグプレイヤーの間では戦略の変化、アップデート、マップによりプロトス戦が以前より辛くなったというのは共通の認識ではないだろうか。

 

http://www.thisisgame.com/board/view.php?id=1077538&board=&category=13439&subcategory=&page=1&best=&searchmode=&search=&orderby=&token=

vsT No gas opening. Leenock style その1

18 1月

NoGasスタートのため中盤までは専守防衛であるが、豊富なミネラルを生かし、4queen+spineを生産するためディフェンス能力が高い上に内政の伸びが良い。
また、ドローンが44-48体(2ベースを最高効率で回せる)になるタイミングでLair、MacroHatが完成するため、伸ばした内政を一気に爆発させることができる。
Leenock styleとは、ガスなしスタートから4queenを作り、MacroHatを建て、Armor1upを入れてからLairを押し、Mutaへ繋ぐオーダーである。

BuildOrder

15hat
15pool
18OL
18ling 19ling
20queen 22queen
25drone 26drone 27drone
27spine (metalo xelnaga等 helionハラスが強いMAPでは2本)
26OL

以下droneを生産し続け、queen2体の生産が終わったら即座にまたqueenを2体生産する。
3,4体目のqueenを生産したタイミングで、2ガス同時に生産する。まだ使用しないが、helionハラス対策用にchamberを建てるとよい。(サプライは28前後)

4体queenが揃った時に1本しかspineを建てていなければ1spine

ガスが100貯まったらSpeedling研究(サプライ35前後)
ガスが150貯まったらArmor1up研究(サプライ45前後)
ガスが150貯まったらLair研究(サプライ50前後)
Lairと同時にMacroHatを建設、Banenestを建てる。
Lair完成と同時にSpire


少々長いですがLair完成までがBOです。
このオーダーはMutaに繋ぐためのオーダーなので、この後Mutaを出してから相手のオーダーに合わせて戦い方を変えて行く必要があります。

また、基本的に相手がHelionFEなら最初の4lingと2spine以外はDroneが44体ほど貯まるまでDroneを作りたい。
しかし、相手が常にHelionFEとは限らないので偵察からそれを判断するのがこのオーダーの肝となる。(speedupが遅いため相手が4helionしか作らなかったとしても偵察したいタイミングでこれを処理するのは難しい。)

その2ではどのように偵察をするのか、偵察では何を見れば良いのか、偵察した結果を行動にどう反映させるのか考えていきましょう。

その前にリプレイをいくつかアップロードしておきます。ところどころLair完成前にミスしてる箇所もありますが、どんなオーダーなのかというのは掴めると思います。
Replay
これの下五つがこのオーダーのリプレイです。