新しいリーパーの驚異的なパワー。

17 2月

β開始時では信じられないような種族間バランスであったHotSだが、発売日が迫り、種族間のバランスはかなり改善されてきた。
WoL発売当初と比べると、今のHotSβの方がバランスが良いと言えるのではないだろうか。

そんなHotSで、私が一番imbaだと思うユニットを紹介したいと思う。
それは、タイトルにあるようにリーパーである。

リーパーの主な変更点は下記の通りになる。
+移動速度の上昇
+最大HPの上昇
+HP回復スキルの取得
+TechLabがなくても生産することが出来る。
-ライトと建物に対してのダメージボーナスの削除

この変化でリーパーはどのように強くなったのか。
それは、HP回復スキルにより、リーパーが殺されるまでザーグに対して継続してハラスをすることが可能になった。
また、HPの上昇と、移動速度上昇がその運用を効果を高めている。

その結果、ザーグはリーパーを殺せるユニットである、スピードリング。
もしくは、リーパーの強力なアンチであるローチを出さなければ延々とハラスされるのである。
これを嫌がり、14gas14poolスタートをテランに対して行うザーグも多くなってきている。

このリーパーハラスの強さにピンとこない人は下記の動画を見ると、理解して頂けるのではないかと思う。
http://www.twitch.tv/rrb115/b/368081109?t=78m

ZvT Daybreakでテランのハラスを撃退するたった一つのCreep tumor

22 12月

ZvTは最もCreepの重要性が高いマッチアップです。
序盤から戦闘する機会が多い上に、Creepの上ではZergが戦闘をする上で圧倒的に有利になり、逆にCreepの外ではTerranが有利だからです。
そのため、ZvTではCreepをどのように伸ばして行くか、ということが非常に重要になってきます。
今回は、Zergが即3rdをした場合に、序盤戦において非常に有効なCreep tumorを一つ紹介しようと思います。

Daybreakでは、Zergが即3rdをした場合、テランは最初のハラスのターゲットとして3rdを狙ってくることが多いです。
2ndに行くには坂を登らねばならず、その坂までCreepが伸びていることが予想されるからです。

Screenshot2012-12-23 06_55_07
これが3rdが建ってCreepが伸びた時の画像です。
Terranは主に青いラインのルートと通ってHelionで3rd周りにハラスや偵察を入れてきます。
この時注目したいのがどちらのルートも、このCreepの伸び具合では少し下がるだけでCreepの外へ出ることが出来るということです。
Creepの外にHelionが逃げてしまうと、lingでHelionを倒すのはほぼ不可能になってしまいます。
つまり、Creepが伸びていないと、ほとんどリスクを背負うことなくHelionでDroneやQueenにハラスを行うことが出来ます。
それを解消するには3rdが完成した時にすぐにCreep tumorを3rdの前に置くことです。

Screenshot2012-12-23 06_55_35
この画像が3rdの前にCreep tumorを置いた画像です。
先ほどの青いルートの上にCreepが伸びています。
Creepが伸びていれば、もしHelionがミネラルライン等にまで踏み込んでハラスをしてきた場合、LingでHelionを倒すことが可能になります。
ということは、無警戒にHelionハラスをした場合にTerranはHelionを倒されてしまうかもしれないというリスクを背負わせることが出来るのです。
その結果、ハラスに来たHelionを撃退してもいいし、Creepが怖くて踏み込んでこれなくなるかもしれない、スキャンを使って壊しに来るかもしれない。
いずれにせよZergにとっては良いことばかりです。
このCreep tumorはたった1つで大きな効果を上げられる、非常にコストパフォーマンスの高いCreep tumorだと言えるでしょう。

10-12 Roach (Anti 1raxFE) 2

20 12月

10-12Roachオーダーは今まであった7Roachとは何が違うのだろうか。
7Roachもこのオーダーと似たようなRoachによるラッシュオーダーである。
7Roachはラッシュのタイミングが早い代わりにroachの数が少ないのが大きな違いだ。


10-12Roachではroachの数が多い、そのためBunker修理で防衛しようとしてきても、大量のSCVを倒すことが出来る。
また、Depotや壁際などの修理しにくい場所にBunkerが置いてあった場合、修理の上からBunkerを破壊できる場合も多い。

7Roachでは、SCVの数を削るのが精一杯な上にRoachとSCVをトレードするとRoachが全て倒されてしまい、そこでラッシュが終わってしまう。


このラッシュがなぜ刺さってしまうのかというと、Terranは1RaxFEの後、Doubleling対策にHelion、Roach対策にBansheeを出してくることが多い。
10-12RoachのラッシュタイミングというのはRoachのアンチユニットであるBansheeが出る直前なのだ、7Roachの時はHelionが2体出てくるが、このオーダーの場合はHelionが4体出てくる。
Helion2体増えるよりRoachが3-5体増える方が強力というわけだ。

つまり、アンチユニットのbansheeが出てくる前に出来る限り多くのroachでラッシュするというのが、このオーダーの狙いなのだ。

10-12 Roach (Anti 1raxFE)

18 12月

Screenshot2012-12-19 06_59_52
今回紹介するオーダーは、15Hatから最速でRoachを「10~12匹」出して攻撃をしかけるラッシュオーダーである。
私はNAサーバーで10回ほどこのラッシュを試して勝率100%、KRサーバーでも、90%を超える非常に高い勝率を叩きだすことができた。
このことからZvTにおいて今、最も使用すべきラッシュオーダーだと言える。



詳しいビルドはアップロードしておいたリプレイを見て欲しい。
http://starcraft2.jpcommunity.com/sc2/modules/xhnewbb/viewtopic.php?topic_id=3118&post_id=6605&viewmode=&order=
リプレイでは10Roachしか出していないが、12Roach出したければ、Roach Warrenを建ててから3OL追加するのではなく、
Roach Warrenを建てる前に1OL作り、建てたあとに建設し、2OLを追加するという手順にすると良いだろう。



ラッシュをすると多くのテランはBunkerを修理してディフェンスしようとしてくることが多い。
基本的にこの修理にやってきたSCVを倒してからBunkerを割ったほうが良い。
Bunkerが壁際やdepotのそばにあり、うまく修理できないようなら先に壊してしまっても良い、ミネラルラインから離れた位置にあってSCV到着までに時間がかかる場合でも先に壊してしまって良い。
Bunkerが1stベースの坂から遠いようなら上がることを狙っても良い。
ラッシュ中にはOLを入れて、相手のオーダーを確認すると次の展開を相手に合わせることが出来る。



Roachを作った後はドローンを増やし、テックを上げて行くと良いだろう。
このラッシュだけでゲームが決まらないことも多い、しかし今のスタンダードなTerranのオーダーに対して確実に内政にダメージを与えることが出来る。
その後の展開はマクロゲーしても良いが、ラッシュした時点で3OCあった場合は状況が変わってくる。
3OCあった場合は削った内政がすぐに回復してしまうので、Muta+Doublelingか、Speedup Roach(+basnhee対策にqueen)でもう一度ラッシュしよう。

3OCTerranは一度殺したと思っても生き返ってくる、もう一度殺して確実に息の根を止めよう。

後半戦におけるPvZのバランス

17 12月

現在のPvZのバランスでは、後半戦(Pが4thを取る選択をした場合)になると、大きなアドバンテージを持っていない限り、Protossが勝利することはほぼ不可能である。
このことを知らない人を今でも見かけることがあるが、それを理解するのに良い動画を見つけたのでここで紹介しておく。


動画は35分と長めだが20分以降から見ても問題ない。

 

よく言われるのが、ザーグデスボール(ブルード、インフェ、コラプター)が揃ってしまうとプロトスは対抗手段がないということだが、これはやや説明不足で、ザーグがこの構成で攻めてきたのを守る形で戦闘をすれば恐らくプロトスが勝つことが出来る。
しかし、反対にプロトスが攻めて行くとザーグが勝ってしまう。

 

じゃあ引き分けになるんじゃないのかと思われるかもしれないが、ザーグはここから更にスポアとスパインを追加した真のデスボール構成になることが出来る。
スポアとスパインはサプライ0な上に建物なため、戦闘能力も高く、実質的にサプライ250対200のようになってしまうためプロトスは勝つことが出来ないのである。

 

この戦略は覚えている限りで今年の8月くらいには使用されていた。
もう4ヶ月もこの状態が続いていることになる。

4月のZvPの現実を見つけたよ^w^

29 4月

http://wiki.teamliquid.net/starcraft2/Esports_Weekly_Match/Season_2/Week_4
下はともかくRo16からトンでもないことに。

韓国プレイヤーのゲームを無料VODで見る。

13 2月

なぜ、様々な国のプレイヤーが居る中で、韓国プレイヤーのVODなのか?
それは、単純に韓国人プレイヤー、および、韓国で活動しているプレイヤーが強いからである。
韓国内でトッププロと呼ばれるわけでもない、一般的なプロプレイヤーを欧米の国へ連れて行けば、その国のトッププロレベルの活躍をすることが出来る。
それが、韓国プレイヤーなのである。

もし、より完成されたオーダー、より洗練を研究したいのであれば、韓国プレイヤーのプレイを見るのが一番良いと考えられる。

1年前、日本から韓国プレイヤーのプレイを見ると言えばほとんどがGSLであり、Live放送は無料で見ることが出来るものの、VODは課金しなければ見ることが出来なかった。

それが今では欧米トーナメントの韓国プレイヤーを誘致、また欧米スポンサーの影響により、韓国のトーナメントが海外に目を向け始め、韓国プレイヤーのプレイをより多く見ることが出来るようになった。
また、欧米の人気キャスターが韓国入りするようになったのも一つの要因だとも言える。

前置きが長くなってしまったが、韓国プレイヤーが数多く参加し、無料でVODが公開されている大会を紹介しよう。

ESV TV Korean Weekly
http://wiki.teamliquid.net/starcraft2/ESV_TV_Korean_Weekly/Season_2

Korean StarCraft2 League Daily
http://wiki.teamliquid.net/starcraft2/Korean_StarCraft_II_League_Daily

Esports Weekly Match
http://wiki.teamliquid.net/starcraft2/Esports_Weekly_Match

IPL Team Arena Challenge
http://wiki.teamliquid.net/starcraft2/IPL_Team_Arena_Challenge/2

FXOpen Invitational Series
http://wiki.teamliquid.net/starcraft2/FXOpen_Invitational_Series

現在定期的に開催されているトーナメントはこの五つである。
Link先はLiquipediaだが、VODへのLinkが書いていない場合はLive放送用のjustinもしくはown3dに録画が残っているのでそこから見ることが出来る。

これだけのハイレベルなゲームが無料で見れるからと言って、プレイする時間がなくなりすぎてしまわないように気をつけたいものである。

Season6 new MAP

10 2月

http://www.teamliquid.net/forum/viewmessage.php?topic_id=310507

肝心のLink先が切れているので、変更される可能性があるが、season6でLadderに追加される二つのMAPが判明したようだ。
Cloud KingdomはGSLでも採用されているMAPで、現状では即3rdが行えないにもかかわらず、ProtossがTerranにもZergにも強いと思われる珍しいMAPだ。

Korhal Compoundは大会ではまだあまり採用されていないが、マクロゲームが行い易いようにデザインされているらしく、これから大会で採用されていくのではないかと思われる。

どのMAPが削除されるのか、もしくは追加のみなのかはまだわからないが、何にせよ、大会で使用されているMAPをLadderで練習出来るというのは良いことではないだろうか。

http://www.teamliquid.net/forum/viewmessage.php?topic_id=271063

http://www.teamliquid.net/forum/viewmessage.php?topic_id=281993

PvZ imbalance? 1upZealot、その先へ。

6 2月

TLPD winrate グラフの1月分が発表されました。
http://imgur.com/a/hQHYS

これを見ると1upZealotオーダーが開発され、猛威を振るった年末にProtossの勝率が上がったものの、1月に入るとすぐ逆転されてしまっています。
これはZerg側が1upZealotに対抗出来る、新しいマクロオーダーを研究出来たためと思われます。
特にDRGスタイルと呼ばれる、即3rdからのspeedup roach macrohatをしてからのLairに行くオーダーが1upZealotからのあらゆるオーダーに対応可能で、このオーダーが広まってから、Zergが大きく勝率を上げたように感じます。

 

しかし、年末から年始にかけて、NesteaそしてDRGはインタビューでPが強すぎると立て続けに答えています。
そして、最近TwitterでもProtossが強すぎるとも言っています。
http://www.teamliquid.net/forum/viewmessage.php?topic_id=308373

 

それはなぜか?
実は、1upZealotに対抗するために作られたDRGスタイルに対する強烈なアンチオーダーをProtossが用意してきたからです。
それはTwitterでDRG、NesteaがFF強い、と言っているようにFFを活用したオーダーです。

具体的な流れとしては、1up4GWからのZealotプッシュを入れてRoachを作らせ、その後GWを追加してRoachのアンチであるFFを使うために大量のsentryを生産し、プッシュする。
そうすると、Roachは手も足も出ずに殺されてしまうわけです。
このオーダーは大きなイベントだと、GSL Ro32 MC vs Leenockで使用されMCが勝利しています。
また韓国のオンライントーナメントでも、これに似たオーダーを数回使用されたのを見たことがあり、それらも全てProtossが勝利しています。
それも、ギリギリの戦いではなく、Protossの圧勝という形で全て終わっているのが特徴です。
他にも韓国プロがストリーミングで使用しており、それらも見た限り、全てProtossが勝利しています。
それほどまでに強いオーダーなのです。

 

それ故にDRGもNesteaもProtossが強い強いと言い続けているのでしょう。
更に現在ProtossはTerranに対して強いというインタビューが数多く見受けられます。
このまま戦略の革新が起こらなければ、来シーズンのGSLはプロトスの春が訪れることになるでしょう。

vsT No gas opening. Leenock style その2

26 1月

その1ではLeenock styleのビルドオーダーを紹介しました。
しかし、そのビルドオーダーは相手も拡張へ行った場合のものです。
その2からは、紹介したビルドオーダーを軸とし、柔軟に相手のオーダーに対応していく方法を紹介したいと思います。

というわけで、今回はこちらのリプレイを元に記事を書いていきます。
http://starcraft2.jpcommunity.com/sc2/modules/xhnewbb/rep_dl.php?g=2712


まず最初のDrone偵察です。
中に入れずガスの有無を確認出来なかったもののdepotが二つ建っていたので、2raxの可能性は低いということを確認出来ました。

次に最初に生産したlingによる偵察です。(5:15)


最初のDroneでガスをクリックし、残量をチェック出来ていればこのタイミングで入り口を偵察する必要はありません。今回はそれが出来なかったので入り口を見に行きました。
このタイミングでヘリオンが生産中で、Marineが「2匹」ということが確認出来ました。
これはHelionFEの時と同じオーダーなので、次の偵察までHelionFEと同じようにオーダーを進めれば問題ないでしょう。
*このタイミングでMarineが2体居て、Helionを生産中ではなくReactorを作っている状態ならばMMA1-1-1HelionMarineDropを警戒しなければなりません。
これは非常に早いタイミングでドロップが来るため、これを見た段階でlingを作る、もしくは1stにspineを建てる等の対策を講じる必要があります。
http://wiki.teamliquid.net/starcraft2/Double_Reactor_Marine-Hellion_Push_(vs._Zerg)

そして2回目のling偵察です(6:40)

ZvTにおける偵察のタイミング。で書いたようにZvTではこの6:30-7:00の間の偵察が最も重要です。
この偵察ではMarauder1(RaxにTech-Labが付いている)に5-6体目のHelionを追加しているところが見えました。(FacにReactorが付きっぱなし)
まずはこの情報から2ndに行ってるかどうか、考えてみましょう。
Tが2ndに行っているかどうかは以下の3つから推測することができます。

1.2個目のCCが見えた。(確定で2nd)
2.6:30-7:00の間に生産施設を追加している。(特に複数追加しているならほぼ確定で2nd)
3.2gas掘っていれば強烈な1basepushの後の2ndになる。(1gasだと2ndの可能性は高くなるが、1gasの1basepushも存在する)

今回の偵察ではどうでしょうか。
実はこの偵察では上記の3つ、全て確認することができず、1baseなのか2ndなのか分かりませんでした。
分からないため、この直後にOLを偵察に向かわせています。

しかし、OLの偵察には時間がかかります。2ndに向かった確証を得られないため、この時点で1basePushだった場合の対応を死なないためにした方が良いと判断しました。
では、どんなPushが来る可能性が高いのかを考えます。
まず、分かっていることはFac-Rを回していること、そしてRax-TがありMarauderが1体出ていることです。
Fac-Rを回していて既に6体も出ていることから相手の主力ユニットの一つはHelionであることは間違いありません。
そして、Rax-TからMarauderが出ているため、HelionMarauderの可能性が高そうです。ですが、Marauderは1体のみなのでStarportにTech-Labを付け替えてHelionBansheeかもしれません。
他の選択肢、ここからMedivacによるHelion輸送やdouble-reactor-helionはTech-Labを作っていた時間が丸々無駄になってしまうので可能性はかなり低いと考えられます。
つまり、Helionを主力にMarauder、ついでBansheeがやってくる可能性が高いことがわかります。

1baseならばHelionを主力にMarauderもしくはBansheeがやってくる可能性が高いことがわかりました。
2ndへ向かっていても、既に6体、そして8体目を作ろうとしているHelionでハラスしてくることは明確です。
更に少し待てばOLで相手のオーダーを確認できる状況です。
これらを元にどう対応すべきなのか考えます。
大事なポイントはどのオーダーに向かってもHelionが地続きでやってくるだろうということです。
この場合Helionのカウンターとして有効なのはRoachもしくはSpineです。
早期にRoachへ行くオーダーならばRoachを作るのもありかもしれません。
しかし、leenock styleでは早期にroachへ行くオーダーではないためHelion対策にSpineを1-3本追加し、OLの偵察が向かっているため、その偵察結果を待つのがベストだったように思えます。
また、この時建てたSpineはLairに行った後もMM相手にはDropへの時間稼ぎ、Mechに対しては主に3rd 4thへのHelionハラス対策として引き続き使えるので勿体無いと感じる必要はありません。
それよりも相手が既にHelionを作っているのだから、こちらもそれに合わせてSpineを追加しなければ、と考えたほうが良いでしょう。


最後に実際のリプレイはどうだったかと言うと、6:40の偵察でほぼHelionMarauderだと判断し、MacroHatを建てる資源でspine追加、ling生産。
Armor1upする資源でLair進化と、悪く言えばOLの偵察を待たずに過剰防衛、良く言えば全力でHelionMarauder対策をしました。
結果、楽々ディフェンスに成功し、被害をほとんど出さずにmutaに繋げ、圧勝することができました。